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  • 執筆者の写真nagoya2000

【名古屋のこれからを考える】金山は文化的な街になれるのか?

更新日:2020年6月25日


全国で名古屋の金山を知っている人はどれくらいだろうか?おそらく名古屋に住んだことがある人以外はほとんど知らないだろう。名古屋の人でさえ、わざわざ行くことはないかもしれない。金山はJR,名鉄,地下鉄が通っている名古屋の副都心。名古屋市統計年鑑の情報によると金山総合駅の1日の平均乗降客数は43,0298人と、東京の表参道17,4394の2倍以上の乗降客数を誇り名古屋駅に次ぐターミナル駅だ。また名古屋の南に位置することから三河、知多、セントレア方面の玄関口にもなっている。

しかし金山は各線の乗り換えにより発展しているだけで、金山にわざわざ行きたいと思う人は少ないだろう。その証拠に駅から徒歩数分で人通りはすくなくなってしまう。一方で東京の副都心、渋谷、新宿、池袋を見てみると、駅の周辺からどこまでも繁華街が続いている。都市の規模の違いはあるものの、渋谷、新宿、池袋などの東京の副都心と金山、千種、大曽根などの名古屋の副都心を比較すると圧倒的に魅力が足りない。だからこそ中京圏の中で名古屋駅に次ぐ番乗降客数を誇り、三河、知多、セントレア方面との交通結節点となっている金山は今後期待できる街となるだろう。

金山は全国の多くの街の中でも発展したのが新しい街といえる。

金山駅は1944年に現在の位置から南東に300m離れた位置に名鉄の金山橋駅が開業した。この当時はJRの駅はなく、1964年に初めて中央線金山駅が開業した。一方で東海道線の駅はこの時点ではまだ存在していなかった。JR中央線の駅と名鉄の駅は離れていて、当時駅周辺には全く栄えていなかった。

1977年当時の空撮画像

国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真) ウィキペディア『金山駅 (愛知県)』より

戦後の戦災復興計画により駅の発展を目的とした駅の総合化が計画されていたが、建設費用の問題などから、なかなか実現せず、長い間白紙になっていたが、1989年のデザイン博を機に総合駅化が実現した。

東海道線は明治20年に大垣-熱田間が開業して以来、長い間金山付近には駅はなく、1989年の駅総合化によって初めて東海道線金山駅ができた。

2016年撮影

金山総合駅北口 ウィキペディア『金山駅 (愛知県)』より

総合駅化をきっかけに金山は今までの何もない駅から大きく変貌を遂げる。1999年に31階建ての超高層ビル金山南ビルが完成。

金山南ビル ウィキペディア『金山駅 (愛知県)』より

2005年には複合施設アスナル金山が開業する。独特のデザインで話題になり2006年にはグッドデザイン賞を受賞していて、金山の中心的な施設となっている。

そんな中アスナル金山は元々15年限定の施設であったことなどから跡地の再開発が検討されている。

『名古屋市は15日、金山総合駅(同市中区)周辺の再開発計画について、日本特殊陶業市民会館(旧市民会館)を隣接の公園に移転し、跡地に商業施設などを誘致する素案を公表した。その後、複合商業施設「アスナル金山」を解体し、バスターミナルや広場などを含めた高層ビルとしたい考え。【三上剛輝】

2017年1月16日 毎日新聞 http://mainichi.jp/articles/20170116/ddl/k23/010/107000c#csidx452ed536d481633b711c53eb50d7a0e

多くの人が行き交う金山駅は単に『乗り換え駅』でしかなく、わざわざそこに行くべき程の魅力がないのが現状。再開発により、今までのアスナル金山の文化面での魅力を残しながら更に便利で近代的でかつ『わざわざ行きたい』と思える文化的な街にしていくことが必要である。

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